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歯列矯正する前に「親知らず」は抜歯したほうがいい?

【監修医情報】柴山 拓郎

矯正治療を考えている人にとって、親知らずの存在は気になるポイントではないでしょうか。

生徒
生徒
親知らずが生えてきたら、抜歯したほうが良いと聞いたことがあります。
たしかに親知らずが原因で起こるトラブルはありますが、必ずしも抜歯をする必要はありません。
矯正治療においても、親知らずの抜歯が必要な場合と、不要な場合があります。
先生
先生

この記事では、矯正治療で親知らずを抜いたほうが良いのか不安を抱える方のために、症例写真と合わせて詳しく解説していきます。

【この記事の結論】

  • 親知らずは、生えてきたからといって必ず抜くものではない
  • 矯正治療前に親知らずがあっても、邪魔をしていなければ抜く必要はない
  • 歯列矯正中に親知らずが生えてきても、治療のやり直しになることは無い
   

アニバーサリーデンタルギンザでは、歯列矯正とホワイトニングのご相談を承ります。

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親知らずとは

親知らずとは

親知らずとは、大人になってから生える最後の永久歯のことを指し、正式名称を「第三大臼歯」と言います。

歯というのは基本的には片側7本あり、左右合わせると14本、さらに上下を合わせると28本生えています。

そこに加えてもう1本あるのが8番目の歯、それが「親知らず」です

親知らずとは

親知らずは最大で4本生えることがあり、上下の顎にそれぞれ左右1本ずつ生えますが、4本生える人、1〜2本しか生えない人、生えてこない人もいます。

親知らずが生えるのは、だいたい18歳以降から20代前半です。

生徒
生徒
「親知らず」なんて不思議な呼び方ですよね。
名前の由来は諸説ありますが、様々な文献を調べた中で、最も確からしい説をご紹介します。
先生
先生

「親知らず」の名前の由来

「親知らず」の名前の由来

親知らずはその文字の通り「親」「知らず」、つまり親が知らないうちに生えるという意味があります。

昔の日本人は結婚が18歳くらい、平均寿命が30〜40代くらいと短かったのではないかと言われています。

そうすると、親知らずが生えてくる年齢の頃には、親が亡くなっていることが多い。

その歯が生えてきたことを親が知ることはない、ということから「親知らず」と呼ばれるようになったのではないかと言われているんです。

大正や昭和ではもっと平均寿命が長いはずなので、江戸時代よりもう少し前あたりにできた言葉なのではないかと思います。

親知らずが生えてきたときのよくあるトラブル

親知らずが生えてきたときのよくあるトラブル

通常、親知らずが生えてくると様々なトラブルの原因になるため、厄介な歯として見られがちです。

例えば、歯がうまく生えないと、歯茎が腫れたり、痛みが出たりすることがあります。

また、虫歯や歯周病のリスクが高まったり、親知らずが隣の歯を押すことで歯並びが悪くなることもあります。

そのため一般的に、「親知らず」=「抜歯」のイメージが定着していきました。

生徒
生徒
矯正治療をする上でも、親知らずはトラブルの原因になるのでしょうか?
抜歯が必要なケース、不要なケースがあります。
先生
先生

親知らずの抜歯が不要なケース

矯正の邪魔にならない場合は、抜歯をする必要は無い

こちらの症例の右側の歯は、歯をまっすぐに並べようとしたとき親知らずが邪魔にならないので、すぐに抜く必要がありません。

矯正の邪魔にならない場合は、抜歯をする必要は無い

親知らずがレントゲンに写っていたからといって、必ず矯正前に全部を抜く必要があるのかというと、そうではありません。

親知らずの抜歯が必要なケース

矯正したい歯が動きにくい場合は治療をスタートする前に抜歯をする

矯正で動かしたい歯が、親知らずがあることによって動かしにくくなる場合は、矯正治療をスタートする前に抜歯をする必要があります。

親知らずの抜歯が必要なケース

こちらの症例の左側のように、親知らずが7番目の歯をロックして動かせなくなっている場合は、親知らずを抜いて7番目の歯が内側に入るようにします。

その他にも、歯を動かそうとしたときに、その動かそうとした力に対して邪魔をする親知らずは基本的に抜くべきです。

口内の状態を見て、ケースによって判断していく必要があるでしょう。

生徒
生徒
矯正治療中に親知らずが生えてくることもありますか?
矯正で歯が動いていくと、埋まっていた親知らずが生えてくることも結構ありますよ。
先生
先生

矯正治療中に親知らずが生えてきた場合

矯正治療中に親知らずが生えてきた場合

矯正治療で歯のガタつきを治すために、4番目または5番目の歯を抜いて並べていくとします。

矯正装置をつけて引っ張って隙間を埋めていく段階で、6番目7番目の歯が前に出ていくと、奥にあった8番目の歯である親知らずが生えて出てくることがあるんです。

矯正治療中に親知らずが生えてきた場合

矯正治療中に親知らずが生えてきた場合

こういった場合には、そのまま無理に抜かずに、矯正を続けるほうが良いでしょう。

生えきったところで、抜く必要が出てきたときに抜けば良いです。

途中で親知らずが生えてきたからといって、矯正がやり直しになることは無いので心配いりません。

矯正治療中に親知らずが生えてきた場合

こちらの症例くらい生えてくれば抜くのは簡単ですが、反対側の親知らずはまだまだ埋まっていて、これを抜くにはリスクもあります。

経過を見つつ、抜く抜かないのメリット、デメリットを検討しながら抜歯するかどうか考えれば良いと思います。

また、矯正の治療期間が終わった後に親知らずが生えてくることもあるでしょう。

その場合も、悪影響があるかどうかを見極めることが重要です。

定期的に歯科医師のチェックを受けて、トラブルに対処できるようにしておきましょう。

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親知らずを抜歯するかどうかは歯並びの状態によって変わる

親知らずを抜歯するかどうかは歯並びの状態によって変わる

親知らずは、生える位置や角度によって歯並びに影響を与えます

そのため、矯正を検討している場合、親知らずの状態を把握することが不可欠です。

親知らずの抜歯と矯正治療のタイミングは、個々の口腔状態によって異なりますので、専門の歯科医と相談して最適な治療法を選びましょう。

自分が親知らずがあるのか分からず、不安という人もいるかもしれません。

治療に入る前には、レントゲン撮影などで治療前の状態をしっかり確認するので安心してください。

親知らず以外にも、矯正治療で気になることがあれば、些細なことでもご相談ください。

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この記事を監修した医師

アニバーサリーデンタルギンザ
医療法人社団フェイス会 理事長

柴山 拓郎医師

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